「虫歯の治療」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
多くの人が「削って埋める」ことを思い浮かべます。
よく歯医者さんといえば!というイメージですよね。
でも本当にこの行為を“治療”と呼べるでしょうか?
私自身、臨床の現場でいつも感じるのは——
削って詰めるのは“修理”であって、“治療”ではないということです。
(今回は少し極端な表現として「修理」という言葉を使っています。)

歯を削って埋めるという行為は、そうするしか方法がないからです。
削った歯は元には戻りません。
では、私の思う虫歯治療とは何か?
最後まで読んでくれると嬉しいです。
「削って詰める」は、あくまで”修理”という考え方
虫歯で歯を削り、樹脂や金属、セラミックのような材料で埋める。
たしかに見た目も噛む機能も戻るため、治ったように感じます。
でも、それはあくまで“壊れた部分の修理”にすぎません。
虫歯ができた原因が改善されなけば、また同じ場所に虫歯ができるでしょう。

修理したものは、以前よりも壊れやすい。
どんな物体でもそれは明らかです。
歯の治療に関しては、風邪など勘違いしている人が多いように感じます。
虫歯ができる「生活習慣」を見直すことが治療の第一歩
「虫歯になった原因を考えて改善すること」
これが真の虫歯治療ではないでしょうか?
虫歯の原因なった理由を考えてみましょう
- 歯磨きの仕方・回数
- 間食の回数
- 甘い飲み物の摂取
- 就寝前の食習慣
- 唾液量や体調による口腔環境の変化
こうした生活習慣の積み重ねが、虫歯をつくる土台です。
つまり、虫歯治療とは「虫歯を削ること」ではなく、
虫歯をつくる生活を変えること。
このことを強く認識しないといけません。

生活習慣を変えるというのは簡単なことではありません。
それをサポートするのが歯科医院の役割であると私は思っています。
メンテナンスに通うことの重要性
以前の記事で紹介したように、今の歯科医療は「治療型」から「予防型」へと大きく変化しています。
こちらの記事をご覧ください👇
虫歯を削って詰めるだけで終わりでは、医療費も時間もかかる一方です。
また何年後かに、同じところが虫歯になって歯医者に訪れることになるでしょう。
一方、“虫歯をつくらない生活”を習慣化すれば、定期的なメンテナンスだけで一生健康な歯を保つことも可能だと私は思っています。
自分の歯にどうして虫歯ができるのか?
自分の歯を守っていくにはどうしたらいいのか?
この問いにはきっと歯科医院が答えてくれるでしょう。

一度手に入れた生活習慣には、大きな価値があります。
なぜなら一生歯を守る上で、とても重要なことだからです。
まずは知ること。
自分の歯を体を守るために歯科医院に行きましょう。
まとめ|虫歯にならない生活を手に入れよう
虫歯を削って詰めることは、歯の形を戻すいわば“修理”。
虫歯をつくらない生活を身につけることが、本当の“治療”である。
このことを忘れないでください。
もちろん、歯科医師である私たちは修理の質をあげようと日々研鑽しています。
ただ削らないことに勝ることは無いと思っています。
頑張ってその生活を手に入れることがあなたの人生に大きな価値をもたらします。
最後まで読んで下さって、ありがとうございました。



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