「どこの歯医者がいいのか分からない」
そんな声をよく耳にします。
何を基準に選んだらいいのか?とっても難しい問題です。
この記事では、歯科医として日々診療する中で感じている
“いい歯科診療”のあり方について、率直にお話しします。

悩まれている方の参考になれば幸いです。
あくまで私の主観ですので、ご注意ください笑
1. 私が思う“いい歯科診療”とは
私が考える「いい歯科診療」は、
患者さんと同じ方向を向いて進める診療です。
どれだけ技術が高くても、
患者さんが理解できないまま治療が進んでしまうと、
それは本当の意味で「いい診療」とは言えません。
「なぜこの治療が必要なのか」「どんな選択肢があるのか」を
きちんと説明するようにしています。

ここで1つ、私がとても大切にしていることがあります。
それは「患者さんに選択肢させすぎないこと」です!
① 丁寧な説明は信頼の第一歩
歯科の治療は、見えにくく分かりづらいことが多いです。
口の中なんて見えないですよね、だからこそ評価ができない。
だからこそ、説明の丁寧さで信頼関係が生まれます。
- レントゲンや写真を見ながら話す
- メリット・デメリットの両方を伝える
- 「この治療をしないとどうなるか」も説明する
この時点では事実を客観的に伝えるようにしています
② 選択肢を与えるだけでは不親切
客観的な事実を踏まえて
「どう治療がいいですか?」
とよく歯科医師に聞かれることありませんか?
これって
「この中から治療方針はあなたが決めてください」
ってことですよね?
それってとても不親切な気がします。
客観的な事実を伝えた後は
「自分の思う最良の選択肢」を提示してあげるべきだと思っています。
もちろん、メリットとデメリットはしっかりと提示するべきです。

自分の家族だったらどうするか?
そう思って説明を心がけています。
③ 治療より“予防と習慣”を大切に
そして何より大切にしていること。
それは治療は根本治療ではないということです。
治療をしたことで健康になったのでしょうか?
私自身は治療をすることになった習慣にこそ問題があると考えています。
毎日の歯磨き、食事、生活習慣が歯の健康を左右します。
だからこそ、診療の中で「予防の大切さ」を伝えるようにしています。

治療をした状態は元々の歯よりも弱くなっています。
患者さんには自分の歯を守る知識が必要です。
5. 患者さんと一緒にゴールを共有する診療へ
歯科医と患者さんの関係は「上下関係」ではなく「パートナー」です。
患者さんにとって良いパートナーでありたいと思っています。
私は治療のたびに、
「今日はここまで」「次はこうしましょう」と
小さなゴールを一緒に確認するようにしています。
人によっては治療が長期に渡る人もたくさんいます。
人は遠くの目標に向かっているとどうしても心が折れてしまいます。

私たちは通ってもらわないと何もできません。
病院にこない患者さんにはどうすることもできないのです。
一緒に頑張ってくれる、自分のことを一生懸命考えてくれる
それこそが一番大切なことなのかもしれません。
🪷まとめ|技術はもちろん患者さんに寄り添える診療を
患者さんの求めることを的確に把握し、最良の答えを出すことができる。
患者さんに寄り添い、その人にとって最善の方法を一緒に探す――
それが、私が目指す“いい歯科診療”です。
これをみてくれた方の参考になれば嬉しいです。


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